今日は初めてホームの日勤にはいった。夏休みなので普段は通所している利用者さんも日中ホームにとどまる人がおり、一緒に昼食を買いに行ったり、なにかあったら対応する必要があるので、普段は現場に入らない私も短時間の日勤に入れてもらった。今回対応する利用者さんたちは3名。基本的に障碍の程度が軽度な方たちで、ADLは自立しているため身体的な介護が必要なわけではない。とはいえ、3対1で数時間を過ごすのは初めてで何が起こるのかわからないという心配は私にはあった。
普段は面談をしたり様子を窺ったりでよく顔を出しているホームではあるが、実際の現場の仕事は初めて。利用者さんもみんな顔見知りでよく話もするが、直接支援をしたことがないので私はとても緊張していた。そのうえ昨晩の夜勤の人が引継ぎの時に、「一人の入居者がいつもと違う人が来ることで不安定になっています」というのでさらにどきどきしていた。
しかし、私が緊張していると緊張が伝染するのでそこはひた隠しにして平然を装いいつもどおり登場したが、入居者さんたちは各居室にいてリビングはシーンとしている。引継ぎを行っていると不安定になっている(と思われる)方がリビングに出てきて、夜勤の方に帰らないで光線を送り始めた。私の方もちらっとは見るがちょっと心配です光線を出している。私も心配です光線が出てしまいそうだったので、視線を少しずらしてやり過ごすことにした。
いざ夜勤の方が帰ってしまうとその方も居室に入ってしまうのかと思いきやリビングでもじもじして音楽を聴いている。私がいないほうが彼女が落ち着くかもしれないから事務所に行こうかとも思ったが、ここで接点を持っておかないとだめだろうと思いなおし、10分ほど支援記録を読みながら様子をうかがってみた。お互いに意識している空気が流れ変な緊張感がある地獄の10分だったが、彼女がいなくならないところを見ると私を拒否しているわけではないはず。と思い彼女が好きなカードゲームに誘ってみたところ、「やろうやろう」と乗ってきてくれたので、開始。UNOだったのだが、7戦全敗という恐ろしい結果になった。彼女は盛り上がってとてもうれしそう。よかったよかった。次は1回くらいは勝ちたい。
そうこうしているうちに他の2名の方もリビングに来たり居室に行ったりを繰り返しながらお話をした。緊張していた彼女がリラックスし始めたので、場の空気が和らいだのだろう。3名がそれぞれ私と話すので、平等性を保つのに苦労する。話す内容も各々ばらばら、話の背景がわかるまではなんとなく話を合わせつつ、内容を把握していくところから始まる。わかってくるとなんとなく話を展開したり切り上げたりしてそれぞれの人がある程度満足できるぐらいは会話できるようになってくる。が、特に何をするでもない私がこうやって会話の時間を作るのですら考えてしまうのに、まして食事を作ったり洗濯や掃除をしながらマックス6名の入居者一人一人を見てゆくのは本当に大変だ。
相談の仕事をしていた時にはホーム入居者の個別支援について、「もっと障碍特性を考えて各職員が統一して支援をしてください」などと言っていたが、本当に申し訳ない。もちろん世話人さんによってはそれをしっかり意識してできる人もいるが、まずは生活を支えてゆく仕事であり、それは大変なのだ。1人で6人の部屋を片付け、各自に合わせて食事を提供。服薬も忘れてはならず、入浴も介助が必要な人は介助をし、排せつの状況も見なくてはいけない。
私にできるサビ管としての仕事はなんだろう。
入居者さんの性格や障碍特性、簡単な背景を新しく入る職員さんにはじめに伝えておくのはどうだろう。ホーム内で支援が難しそうな面があれば、一緒に考えて手伝うなり何かサービスを入れることを考えたりすることもできる。利用者さんの悩みはその場の職員だけではなく私も一緒に聞くことができる。
ほんの数時間だが現場に入ることで、自分がやれることや期待されていることを考えるいい機会になった。
まだまだこれからなのでひとつひとつ考えてゆこう。
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